未来を考えた断熱二重煙突との出会い
暖炉・薪ストーブと煙突は車とタイヤのような関係といわれます。稼働するには、両者の良好な働きがなくては成立しない、大事な存在です。今回は、その煙突製品についての歴史を振り返ってみようと思います。
メイク(当時は株式会社トコナメ)が、ヨツール製品を国内で販売し始めたのは1970年代初め。そのころ、国内ではシングル管の一重煙突での施工がほとんどでした。ノルウェーや欧米では、安全性と環境への影響を加味した断熱二重煙突が主流でしたが、その重要さを説いても価格の面でなかなか受け入れられませんでした。
しかし、断熱二重煙突が必要な理由を丁寧に説明することで、また、環境問題に関心が高まってきた時代が追い風になり、少しずつ断熱二重煙突が市場に受け入れられるようになりました。
国産にこだわった煙突の誕生
理想的な燃焼を維持する煙突のシステムとして、「JPS: JØTUL PIPE SYSTEM(ヨツールパイプシステム)」が本格的に始まったのは2012年。その背景には、雨の多い日本の気候にも配慮した煙突が求められていました。また世界でも日本の技術は優れており、特に品質の高さは群を抜いています。様々なメーカーと打ち合わせをし、辿り着いたのが現在の日本産の煙突です。素材に耐熱性と耐腐食性のある高品質なステンレスSUS316を使用し、煙突管のカプラーに雨水が入り込まないプレス加工で工夫をするなど、きめ細やかな技術が投入されています。
こうして、熟練した日本の職人が作る日本製の断熱二重煙突が供給できるようになりました。
これからも、ヨツール・スキャン製品とともに、このヨツールパイプシステムで安心・安全な炎のある暮らしをお届けしていきたいと思います。