技術 2021/12/15

針葉樹も立派な薪です!

コロナ禍で「ソロキャンプ」を始めたりして、焚火を経験する機会も増えているようです。最初は、ホームセンターなどで購入した箱入りの薪セットを使う方も多いはず。その薪は、扱いやすいように小割にした針葉樹などが多いのではないでしょうか。
薪というと、カシやナラなどの広葉樹と思いがちですが、この火付きがよく、短期間に燃えるスギやヒノキやサワラなどの針葉樹も立派な薪なのです。

水分量が、薪の質を決める

よく薪ストーブを見にいらしたお客様に「針葉樹って燃やしていいの?」と尋ねられることがあります。その背景には、針葉樹に含まれる精油やヤニの成分が、煙突に煤を呼び、ストーブ本体を傷めるのではないかと思われているようです。
確かに、針葉樹は油分が含まれていることから着火時に使われることも多く、火持ちのよい広葉樹と比較されますが、それが原因で薪として劣るということではありません。 むしろ、針葉樹も広葉樹の薪も、そこに含まれている水分が問題なのです。
「薪の水分量は、燃料としての薪の質に直結する」と言ったのは、『薪を焚く』(ラーシュ・ミッティング著 晶文社)の著者です。つまり、水分が十分に抜けていない生の薪をストーブで焚くと、その水分を蒸発させるために稼働し、熱量を出して周囲をあたためる能力を発揮することなく疲弊してしまうということのようです。

『薪を焚く』(ラーシュ・ミッティング著 晶文社)

理想の水分は、含水率17%以下

それでは、理想の薪の水分とは? ヨツールでは質の良い薪としてとしては、含水率17%以下のものをおすすめしています。さらに、薪をベストな状態で保存するためには、薪長をできるだけ短くし、雨を防ぎ、風通しの良いところで保管をするなど、ひと手間惜しまぬことが質のいい薪を保つコツ。
薪の含水量をチェックできる「水分チェッカー」や、薪のストックに役立つ「ログストア(薪棚)」なども用意していますので、理想の薪の環境を整えるのにお役立てください。

ログストア(薪棚) スタンダード